08.25
犬の睡眠時無呼吸症候群とは
犬の無呼吸症候群。
最近は少しづつ認知されてきれいるようですが、まだまだメジャーではないようです。
あすかの場合
急にムクっと起き、もがき走り出します。
身体を叩くも、なかなか呼吸し始められず首をそり返して溺れているかのよう。
その間30秒ほどでしょうか。
走り出した際は、苦しくて無我夢中なので物凄い勢いで物にもぶつかります。
ソファーで寝ているときなんかは落ちますし、前触れがないので防ぎようがありません。
それが一晩に十数回。
眠ると繰り返されるので、熟睡できずにいつも眠くて仕方ない様子。
かかりつけ病院で相談するも「犬ではあまり聞かない」
ネットで情報を検索するもヒットするのは数件のみ。
その中でも大変参考になったのが相模が丘動物病院さんのHP
城下先生の学会発表スライドは食いいつように読みました。
中でも2009年の動物臨床医学会年次大会の犬の睡眠時無呼吸症と考えられた5例 スライド
以下抜粋です
犬の睡眠時無呼吸の臨床例の報告はいまだない。5例中4例で飼い主が発症まで成長
に伴って明らかに大きくなっていくいびきを感じていた。また飼い主は、犬の症状悪
化時には睡眠時呼吸停止や呼吸困難症状にたびたび遭遇し、背中をたたいたり、さ
すったりする覚醒刺激や、mouth to mouthによる人口呼吸などで呼吸が再開し、すぐ
に正常状態に復帰することを経験的に知っていた。これらは、睡眠時の咽頭閉塞を解
除する方法である。今回示した犬5例の「眠ることができない」症状は、犬の睡眠時
無呼吸症の終末像と考えられた。5例で共通する所見は、ビデオ透視検査にて吸気ま
た呼気相で完全な咽頭閉塞がみられたことである。この咽頭閉塞は、永久気管ろう設
置によって症状を改善できた。今回の5例は、いびきをかく犬は重篤な睡眠時無呼吸
症に至る可能性を示した。
ウチのあすかは2年前から無呼吸の症状が現れました。
CTと気管支鏡検査の結果
睡眠時の咽頭閉塞の原因は喉頭麻痺と軟口蓋過長。
学会討論の中でのQ&Aの一つ
Q:この疾患は新しい病気ではないと思うが、なぜ今まで見つからなかったのか?
A:人でもそうですが、まず、いびき自体が病気として認識されていなかったことが最大の原因だと思います。
人でも、全人口の5%がすでに罹患していると考えられています。
犬でも意識して睡眠呼吸障害を観察すれば、今後普通に見つかっていくと思われます。
私の素人考えですが、人も犬も同じ哺乳類。
犬にもガンも花粉症もあります。
身体構造は同じなわけですから、人がかかる病気は犬もかかって当たり前だと思うわけです。
早期発見できれば治療の幅も広がります。
今回、あすかのCTと内視鏡で他にも色んなことが解りました。
中耳炎、歯肉炎の進行、軟口蓋の腫れ。
ですがCTやMRI検査には犬の身体の負担や費用がかかる為、そうそう簡単にできるものではありません。
今後、近い未来。
無麻酔でもう少し手頃な費用で
詳しい検査が受けられる日が来ないことかと思う今日この頃です。
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